何かを成し遂げるときに「やる気」は必要ないって、本当?
私たちはやる気がないと有効で充実した行動ができないように信じています。
だからこそ、やる気を出すためのたくさんの自己啓発本やセミナーなどがあります。
何かを成し遂げるためには、まずはやる気を出そう、そう信じていろいろな行動をとります。
- プラス思考、ポジティブ思考を持とう
- 成功した姿をありありとイメージし、それを成し遂げる感情が湧いてくるのを感じて、それから行動しよう
- 不快で嫌な思考や感情を排除しよう
つまりはやる気を出すために「良き思考」「良き感情」を持とうと思考や感情のコントロールを始めるのです。
このようなことは社会のみんながそう言っているし、実際不快な気持ちを抱えたままでは何もやる気が起きないし、何かをするときに不快で嫌な気持ちを抱えたくないし、どうせ何かをするなら気分良くやりたいと思ってしまいます。
ところで、
何か行動をするときに、やる気というものはそんなに大切なものなのでしょうか。
そもそもやる気がないと行動できないのでしょうか。
ここで私のブログのおさらいをすると
実体・事実・現実というものは、他人からも観察可能なもので、人がいようがいまいが、そこにあるものや出来事です。これにはもともと意味がありません。(人間がいなければ意味というものは自然界には存在しません)
これに対して
幻想・妄想というものは、他人からは観察不可能なもので、脳内で発生する思考、感情、記憶、イメージ、衝動、判断、理由づけ、意味づけ、評価、比較などです。
この違いをしっかりと理解していないと、私たちは簡単に幻想や妄想を事実と勘違いしてしまうのです。
さらに、思考や感情などはその発生もその内容もコントロールができないものです。
一時的にコントロールができたとしても、ブーメランのように必ず返ってきます。
そして、思考や感情は私たちの意志とは関係なく湧いて出てきて、放っておくと消えてしまいます。
その証拠に喜びという思考や感情を1時間だけでもずっと持ち続けてください、というと誰もできないでしょう。
不安や恐怖を消し去ることができるとどんなに主張しても、現実は依然としてこれらの感情はあります。
特定の感情をなくした人を誰も見たことはないでしょう。
あるいは、喜びを感じてくださいというと、何かのイメージや言葉や過去の体験を媒介としてそれを感じようとするでしょう。
そうではなく、感情を直接コントロールして、何も媒介とせず喜びを感じるのです。
誰もこんな芸当は出来ないはずです。
私たち人間はそのように作られているのです。
したがって「良き思考」「良き感情」をずっと持ち続けることは不可能なことです。
できないことをやろうとしてもそれはできないのです。
- 事実と幻想や妄想の区別
- 思考や感情はコントロールできない
この2つのことは、不必要な苦しみを減らし、私たちが豊かで有意義な人生を歩むためには絶対に外せない重要なことなのです。
移ろいやすく、その発生も内容もコントロールできない、しかも幻想・妄想である思考や感情はそれほど当てになるものではないのです。
私たちの人生や生活を阻む3つの要素というものがあります。
1.役立たない思考との一体化
私たちを苦しめ、人生と生活に制限を与える思考をそのまま事実として受け取ってしまうことです。
考えていること、感じていることは事実そのものではなく、事実の解釈に過ぎない幻想・妄想であるのに、それを事実と何の疑いもなく信じてしまうのです。
私たちの思考はできもしないことを考えたり、今どこにもありもしない未来や過去のことを考えたり、こういったことをずっと脳内でつぶやいています。
事実を見ているのではなく、事実を評価や判断、比較や意味付け、理由付けなどをした思考を見ているだけなのです。
たとえば、私たちが何かしたいと思っても「できない理由」を考えたりします。
単なる推理や推測という思いつきに過ぎないのに、簡単に事実であると信じてしまいます。
そして、その理由は「正しい事実であるかのように」信じますから、それに従った反応をするのです。
2.思考や感情からの回避
頭の中のものにすぎない思考、感情、記憶、衝動などを「不快」「嫌な」ものだと判断するのは、幻想や妄想をさらなる幻想や妄想で色づけするようなものです。
しかも、このように色づけされた幻想や妄想を事実として回避したり、これらと戦ったりします。
何より恐ろしいのは、戦ったり回避したりすると、もともとの問題がもっと悪化したり、怖くなったりすることです。
3.役立たない行動
そして、幻想・妄想に支配された人は役立たない行動をとります。
本人にとっては事実のように見えても、他人から見ると本人の幻想・妄想は見えません。
他人から見えるのは、一人でおびえたり、怒ったり、不安になったり、何もせずじっとしたいたりする行動のみです。
これらの行動は、労力や時間、お金をムダに使い、対人、対社会関係を損ない、チャンスを逃してしまいます。
こうやって、自らの人生や生活に自ら足かせをするのです。
さて、このブログのテーマ「何かするのにやる気は必要か」にもどりましょう。
行動するのにやる気は必要か、というと答えは
必要ありません
ということです。
やる気がなくても私たちはやっていることはたくさんあります。
むしろ日常生活ではその方が多いのではないでしょうか。
やる気のあるなしと、行動は別のものです。
やる気がなければ行動できないというのは事実ではないことが分かるでしょう。
やる気というものは行動するための必要条件ではないのです。
- 思考や感情をコントロールしなければ本当に行動できないわけではないでしょう?
- 行動は常にやる気がなければ本当にできないものではないでしょう?
- 何か行動する時、やる気の有無を確認し、もしやる気がなければ、まずは思考や感情をコントロールしてからやる気を出して、それから行動しなければ本当にできないわけではないでしょう?
しかし、私たちは行動しない理由としてやる気を挙げるのです。
やる気がしないから〜できない、と。
これは自分に対する欺瞞であるのです。
自分を騙していてはやりたいことができないのは言うまでもありません。
しかももっともらしいように思えます。
行動しない理由としてはとても強力なものです。
目の前に物理的な障害がないにも関わらず、自動的に何の疑いもなく「正しい事実」だと信じ込み、行動しなくなります。
本当のことを言えば、
やる気がなくても、バリバリ仕事はできるし、集中力を保つこともできます。
この時、さまざまな思考や感情は幻想・妄想であると気がつき、
それをラベリングし、
それに反応しないというスキルを身につける必要があります。
そうすると、どんな思考や感情があったとしても、それとは関係なく行動できます。
この方法は「良き思考」「良き感情」を持つことを勧めるものではありません。
そうではなく、快も不快も全て含めた思考や感情を持ちながら、それらが幻想・妄想と分かりつつ、
それらに反応しないという選択をするのです。
私たちはあまりにも幻想・妄想に振り回されっぱなしです。
それらを事実として信じ、それらをコントロールし続けてもう何十年も生きています。
しかし、「嫌な思考」「嫌な感情」がなくなったためしはありません。
そして、幻想・妄想に反応するパターンも変わらず維持し続けています。
このブログを読んでいても、
思考や感情は事実なんだ
思考や感情はコントロールできるんだ
という思考や感情がさらに出てくることでしょう。
そして、振り返ってもらいたいのです。
こんなことを信じて繰り返しているからこそ、今の自分があるんだ、と。
私たちは経験的にコントロールすることは効果がないということがもう分かっているのです。
だとすれば、コントロールすることにこだわる必要はどこにもないのです。
効果がないことをやり続けても、同じ結果しか出ないのは体験済みでしょうから。
それでも、
頭で分かるが、それができない
という人もいます。
このような人は決して分かっていないのです。
そういう人は思考や感情という幻想・妄想を今だに事実として信じているから、それに対する反応が出ているだけなのです。
思考や感情は、今こうやっていても、さまざまなことを語りかけ、いろんな感情を意志とは関係なく発生させています。
そしてそれらには実体がない、脳内の幻想・妄想です。
こういう思考や感情のからくりが本当に「分かった」時にはじめて「反応しない」という選択ができるのです。
これができるとき、たぶん、人生は一変するのです。
やる気の有無にかかわらず行動できるということは、人生を歩むための最強の方法だと思いませんか。
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