我慢して行動しても上手くできない理由
思い(思考や感情)と行動は別だと何度も書いています。
すると、
思いをガマンしながら、思いとは違う行動をとるとよけいに苦しい
というご意見をいただくこともあります。
苦しい時、不快な思考や感情がある時、私たちはそれらをなくそうとして現実否定をしたり、戦ったり、もっともらしい理由付けをして逃げ出したりしてきました。
そうすると一時的にはホッとするでしょうが、同じ状況になると同じことを繰り返してきました。
長期的には何も変わらないのです。
長期的には役立たない方法なのです。
ふと気がつくと、以前より人生の幅は狭くなり、これが私が歩みたいと思っていた人生か、と思うこともしばしばでしょう。
環境が変わろうが変わるまいが、抱えている苦しみは同じパターンで繰り返され、苦しみは深くなります。
目先の一時的な快楽を求めると、このように必ず代償を支払うことになるのです。
ここで思い出して欲しいのです。
思考や感情、それにまつわる記憶やイメージなどは頭の中にしかないということを。
そしてこれらは事実ではないことを。
これらは事実の解釈であり、頭の中にだけに浮かぶ実体のない幻想や妄想なのです。
実体のあるものなら、コントロールや回避、修理、消去はできます。
実体のない幻想や妄想はこのようなことはできません。
できないのをやろうとすると、ますます苦しくなります。
つまり、幻想や妄想に対してはコントロールや回避、修理、消去は役立たない方法なのです。
私たちがどうしてこれまでやってきて役立たない対策を取り続けるのかといえば、
思考や感情を実体であるとほぼ自動的に信じてしまうからです。
そして、実体であると信じている思考や感情が不快なら、それに反応して戦おう、取り去ろう、回避しようとするのです。
もし満員電車内で、隣の人が突然不安に苦しんでうずくまってしまったとしましょう。
この人は1週間後のとても重要な仕事のことを思ってその不安と重圧でそうなってしまったのです。
周りには電車の乗客しかいません。
しかし、この人は電車の中を見ず、頭の中で1週間後の会議の様子を見て苦しんだのです。
この人にとっては頭の中に浮かんだ1週間後の情景が事実のように思えたのです。
だから不安や恐怖が出たのです。
そして、周りの乗客の誰もがこの人の頭の中のものは見えません。
幻想や妄想に振り回されているだけです。
幻想や妄想をそのまま事実と受け取るとこうなるのです。
頭の中のことは幻想や妄想だと分かった。
しかし苦しいんだ。
これは本当は幻想や妄想とは分かっていない状態なのです。
幻想や妄想と分かった、という幻想や妄想を持ちながら実は事実や実体と信じているのです。
だからこれらを追い払おうとして、それができないために苦しくなるのです。
思考や感情は事実ではなく幻想や妄想であることにまず気づく必要があります。
気づいたら、幻想や妄想を「正しい(間違い)」などの判断を一切せず、幻想や妄想に反応しなければいいのです。
さて、このように考えると、最初に書いた
思いをガマンしながら、思いとは違う行動をとるとよけいに苦しい
のは当たり前のことです。
なぜなら、幻想や妄想である「思い」を事実として何の疑いもなく受け取って「ガマン」しているからです。
さらに「ガマン」すること自体、実体として信じている「思い」をなくしたいと思いながらそれをガマンしているのです。
つまり、
これまでと同じく幻想や妄想を事実と受け取り、コントロールしようという
これまで何千回、何万回も繰り返して、長期的に見て効果がない方法
をやり続けているだけなのです。
自分ではこれまでのやり方と違う対処をしているように思いながら、実際はこれまでと同じ対処をしているだけなのです。
だから苦しいのです。
逆にこれが、これまでやり続けてきた方法が苦しみをさらに深くすることが分かる証拠でもあります。
ならば、
幻想や妄想だとまず気づく
気づいたら一切の判断をせず、反応せず、そのまま放置する
これがもっとも現実に即したやり方なのです。
嘘のように不必要な苦しみがなくなります。
しかし、この方法を苦しみをなくすために行っては絶対にいけないのです。
これこそ、これまで行ってきて役に立たなかった方法なのですから。
ここがとても大切なところです。
決して苦しみをなくすために行う方法ではないのです。
ただ、気づいて、反応しない、それだけなのです。
(もちろん具体的なやり方はなかなか言葉として伝えることは難しいのですが)
おまけとして、結果として不必要な苦しみがなくなるのです。
これはスキルなのです。
私たちV.d.s.はこのスキルをさまざまな技法とともに手取り足取りして教えています。
私自身の体験をいえば、
特に私自身が嫌だと思うところに飛んで行って、
嫌だと思う人の前に出かけて行って、
何度もこのスキルを使いました。
嫌な状況で戦いをするために行くのではなく、実験者としてスキルを使うために行くのです。
ゲーム感覚でやっていました。
実験者のように、
「自分がどうなるのだろう」(決して苦しみをなくすためではなく)
と思考や感情の変化を調べるために行ってきました。
嫌だと評価した人の前で自らの心の中を観察しながら、幻想や妄想をそのまま、ありのままにして、きちんとあることを確認しながら、それらに反応せず、友達に話しかけるのと同じように話してきました。
結果として、その人は嫌でも好きでもない、私にとっては面白い興味深い人になってしまいました。
不快な感情を持ちながらも、それに影響されず行動できる自分を発見しました。
とても楽であるし、進んで嫌な状況などに出かけて行き続けたのです。
人生がこんなに楽であることを体験として知ったのです。
たぶん、他人にとってはほんの少しのことかもしれないですが、本人にとっては嫌で、苦しくて出来なかったことができるようになるのですから、人生は変わったように見えるでしょう。
いえ、実際に人生は変わるでしょう。
なぜなら、避けていたこと、戦っていたことを普通にそのままできるようになるからです。
幻想や妄想に取り憑かれて生活や人生を振り回されるなんて、いい加減、もうやめたいですよね。
私たちの人生は幻覚や妄想に反応して生きるものではないはずです。
それは決して自分の人生を生きることではないのですから。
心の自由を取り戻す、それは幻覚や妄想から自由になり、本当にやりたかったことを活き活きとやってゆくことができることでもあるのですから。
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