ファウストの日記

心理学を利用して苦しみを抜け出し、自分を変えることをサポートします

「引き寄せの法則」は逆に私たちを苦しめる?

以前からずっと目にしていて、それでもあえて詳しくは書かなかった

引き寄せの法則

いろんなブログを見ていても、今だに引き寄せの法則やそれに似たようなものを目にします。




果たして引き寄せの法則は私たちを苦しみから救い出してくれるのでしょうか。
一緒に見てゆきましょう。

ヒックス夫妻が書いた「引き寄せの法則」を昔に読んだのですが、
埃まみれになっているのを引っ張り出してあらためて読みました。

要約するとこんなところでしょうか。


第1の法則「引き寄せの法則
あなたの思考の波動と同じものを引き寄せる、というものです。
これは宇宙のなかで最も強力な法則で、あらゆるとき、あらゆるものに働き、法則に影響されないものは一切ないと説明されています。

第2の法則「意図的な創造の方法論」
考えたことは実現するため、欲しいものに思考を向けましょう。
だから「意図的に」思考を使うと、それが実現するというものです。

第3の法則「許容し可能にする術」
自分の世界に集中し、思考が実現することを期待しましょう。

つまりは、宇宙には「引き寄せ」という絶対的で例外のない強力な法則があり、
それは

意図的に、真剣に思考するとそれが叶う

というもの、ということでしょうか。

けれどこれらが意味のないことであるのはすぐに分かります。

理不尽な災害や事故、事件に巻き込まれる人は第1の法則によってつらいことが引き寄せられたわけではないでしょう。

さらに、ナチス絶滅収容所でガス室に送られ亡くなった人たちのことを考えると、第1から第3の法則を命をかけて駆使しても助からなかったのです。
第1の法則によれば、ガス室に送られたのも彼らが「思考した」ことによる結果となってしまいます。
これは当然おかしいことでしょう?

なによりもこの法則が当たってしまうように見えるのは、

『意図的に、真剣に思考すると』それが叶う

という『 』内の条件がついていることです。

私たちは意図的に、真剣に思考し続けることなんでできないのです。
一瞬はできるでしょうが、そんなものは持続しません。
何より、そうやっている本人が願望を信じていないのですから。

思考の特性を考えると、あることを思考してそれに強い思いを持てば持つほど、それを否定する働きがあります。

もし願いが叶ったように見えると、この法則が正しいことになります。
もし願いが叶わなかったとしても『意図的に、真剣に思考』していなかったから、ということになります。


いずれにしてもこの法則は当たるようになっているのです。

さらに厄介なのは、もともと『意図的に、真剣に思考』に思考できないのに、それを要求されると、自分を強く責めることがあるのです。

願望が叶わないのは私が真剣でないせいだ・・・

だからこそ、またこういったものに努力を注ぐのです。
それも自分を責めながら。




これらは全く役立たない行動になります。
より自分を苦しめて悪循環を生むからです。

不必要に自分を責め続けて一体どうしたいのだろうか、と思います。

さて、私の過去ブログを読んでいる方なら分かると思いますが、思考にはいくつかの特徴があります。

・ コントロールできない
・ 回避することもできない
・ 意味のないもの(事実)に対して意味づけをする
・ 思考は関係のない物事を結びつけて関連性を持たせる
・ 自分と思考が一体化する(考えていることが事実であると錯覚する)
・ 思考はもともとネガティブなものである
・ 思考の正体は脳が生み出す言葉、映像、記憶などの集合体にしか過ぎない



思考はコントロールできない
思考や感情をコントロールできるものと多くの人は信じて、ずっとコントロールし続けています。
しかし、ずっとコントロールをし続けること自体がコントロールできない証明でもあるのです。
これらのことは過去ブログを読んでください。

思考は回避できない
思考は私たちの脳が生み出すものですから、脳を持っている限り思考を回避することはできません。

思考は意味のないもの(事実)に対して意味づけをする
事実そのものにはもともと意味はありません。
意味は人間が与えるものです。
人類が誕生するまでは意味はこの世にはありませんでした。
私たちは意味がないものに対して、何かの意味を考えて、その物事に被せて見るという特性があります。
たとえば、光の加減でできた影などに対して「人の顔」などと意味づけを自動的にしてしまいます。
これは自動的に行われるため、あたかももともとそれに意味があったかのように信じてしまいます。

思考は関係のない物事を結びつけて関連性を持たせる
思考は関係のないものを結びづけて関係を持たせることすらやってのけます。

13という数字は不吉だ
今日は13日金曜日だ
先ほど転んでケガをした
だから今日は何をやってもダメな日だ


というようなものです。
それぞれは関連のない独立したものや出来事にしか過ぎません。
しかし、思考はこれらを簡単に理由づけて結びつけてしまい、関連ある事実と錯覚させるのです
転んでケガをすることは13日以外にもあったでしょうし、そもそも13という数字が不吉である根拠はどこにもありません。
キリスト教の影響を受けていたとしても、ヒンズー教イスラム教、仏教などではそんなものはありません。
まして今日が13日というのは今私たちが使っている暦がそうなっているのであって、
陰暦や他の暦を使っている世界の人には無関係です。
自分が経験していることのみが事実であるという視点に立つと、自分の考えていることが世界標準であるという失敗を犯すのです。

このように関係のないものを関連づける、しかも自動的に、というのは、思考の特徴でもあるのです。

自分と思考が一体化する(考えていることが事実であると錯覚する)
さらに、この思考は自分の脳が生み出したものであり、事実そのものではなく、事実を解釈したものに過ぎないにもかかわらず、それを事実だと錯覚するのです。

「嫌な人」が目の前にいても、目の前には「人」という生物がいるだけです。
「嫌」というものは私たちの頭の中にしかないものです。
この「嫌」を相手に被せて見ることによって外の世界に「嫌な人」が誕生するのです。
つまり、生物という人という事実を見るのではなく、その人を通じて「嫌」という自分の思考を見ているだけなのに、「嫌な人」が事実であるかのように思うのです。

私たちは考えていることは事実そのものではないのに、それを事実として錯覚して無条件に信じてしまうのです。

思考はもともとネガティブなものである
思考は、もともとからネガティブにできているのです。
人類が誕生したとき、非力な人類がどう猛な獣や外敵など危険が多い中で生き延びるためには、ネガティブに考えることによって危険を回避する必要があったからです。
茂みに獣がいようがいまいが「獣がいるかも知れない」と考えることによって危険を回避しました。
実際に獣がいなければそれでいいわけですし、獣がいた場合にはリスクをあらかじめ避けることができるからです。
ネガティブは私たちの身を守るためにずっと受け継がれているものです。

思考の正体は脳が生み出す言葉、映像、記憶などの集合体にしか過ぎない
思考はどう考えても脳内に発生するものであり、人から観察もできません。
本人にとっては事実でも、他人からはそうではありません。

もし誰かがとても苦しんでいるとき、その人の頭の中だけでは事実です。
しかし、あなたにはその人が頭の中で体験し、考えていることが何も見えず、聞こえず、感覚も覚えない状態ならば、その人は自分の頭の中のものに苦しめられていると言わないでしょうか。

まさに苦しみ、悩んでいる状態というものはそういうことなのです。

頭の中の出来事を事実と信じている人は、幻想や妄想と認めることには抵抗があはずです。
しかし、認めたくないといくら思考で否定したところで、現実はそうではありません。

幻想や妄想を分解すると、単なる言葉やイメージ、記憶などの集合体にしか過ぎないことが分かります。



私たちの苦しみは、もともとネガティブに考えてしまう思考を、単に思考と受け取らずに事実として信じ込むことによって、頭の中だけで現実のものとなります。
そうするとネガティブな内容が現実にあるかのように錯覚して苦しみます。
そして、コントロールできない思考をコントロールしたり、逃げ出すことができない思考から逃げ出そうとしてますます苦しむ、という悪循環を生みます。

これらを踏まえて考えると、引き寄せの法則はみごとに苦しみを増やす訓練を自らにしているものと分かるでしょう。

  • 思考との一体化(思うことが現実になる)
  • 自分が叶えたいことだけを思考する(思考のコントロール)
  • 思考したことが現実に起きる(関連づけ。思考することと現実に起きることは別であるにもかかわらず関連づけする)


このようなことをしていると現実はとても苦しいものとなったり、すぐに苦しみに陥るはずです。

いや、私は苦しくはない

という人もたまにいますが、それは苦しみすら回避して苦しみが何か分からなくなっている「慢性的に苦しい人」になっている場合もあるでしょう。

そして、共通の特徴は

  • 思い込みが激しい(自分が思うことが事実だと信じる)
  • 価値観(正しい・間違い、快・不快、良い・悪いなど)という幻想や妄想で物事を評価する


があります。

まさに思考に振り回されて生きているようなものです。

その人の頭の中では現実であるかのように映像が展開されていますが、
他人から見ると、その人が見ている映像や事実は見えず、ただその人がいるだけなのです。

何かを成し遂げたいときは、思考や感情が何を言おうが、何を感じさせようが、行動を起こすことなのです。
思考や感情は行動を支配しないのです。

思っていて願いが本当に叶う、と信じているならずっとそうしていたら良いのです。
どんなに願っても思いは叶いません。

たまに叶ったように見えても、願ったから叶ったのではなく、たまたま起きたことを思考の働きで関連づけてしまうからに他なりません。

願ったら叶う・・・

こんな魔法があるならば、とうの昔に誰もが苦しみをなくしているでしょう。

そうではなく、今私たちができることをやってゆく、地味ですがそれがとても大切なのです。
そして上手くできないときには、上に挙げた思考の特性から、自分で自分の行動を勝手の束縛していることが多いものです。

本当に何かをやり遂げたいならば、願うことではなく、
どんな思考や感情があったとしても、それは幻想・妄想なのですから、
それに反応せず、それとは別な行動をとることなのです。


私たちV.d.s.は、このようなオカルトではなく、また、これまでずっとやり続けてきて効果がなかったコントロールや回避する方法ではなく、これまでと違ったやり方で思考や感情に振り回されず、そのまま人生を歩むことを身につけます。

その方法は

思考や感情は幻想や妄想妄想であることを知る
思考や感情をまったくコントロールしないで、そのまま行動する


という一見、これまでの常識に反したやり方でしょう。

もう苦しみの中でもがき、同じことを繰り返し、どうしようもなくなったときに手っ取り早く魔法を求めては騙される、そんなことに飽きてきたでしょう。


私たちの人生は短いものです。

自分で自分を苦しめて、やりたいことができないまま死んでしまうのはあまりももったいないことです。

生きているうちに人生を楽しみましょう。

それが良いことでも悪いことでも、分け隔てなく、そのまま肯定しましょう。
なぜならそれが私たちなのですから。




本当に「愛する」ものがあるとするなら、自分の一部を良い・悪いと勝手に決め付けて悪いものを排除するというこれまで何度やっても失敗してきた方法から抜け出し、
自分のあらゆるものは自分であって、取り去ることもできないと全肯定しましょう。

どんな思考や感情も頭の中にあるうちは幻想や妄想なのです。
それを信じて行動するとき、役立たないものとなります。

行動を変化させましょう。

人生は本当に短いものです。
人生を楽しみましょう。



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